2014年04月12日 [雑記]
吉野山
吉野山に生育するサクラはヤマザクラ(シロヤマザクラ)とカスミザクラですが、その殆どはヤマザクラとのことです。
その他にも寺院などの庭園木としてシダレザクラや、下千本辺りの並木にはソメイヨシノも植栽されています。
今後の吉野山のヤマザクラ群生地保全については、本来吉野山に生息していないベニヤマザクラ(野生種)やソメイヨシノ(栽培品種)を誤って植栽せず、誤植したものは吉野山のヤマザクラに植え替える必要があり、そして、たとえシロヤマザクラであっても遺伝子の攪乱を防ぐため、他地域からの種苗の持ち込みは禁止するという様な施策が必要であるとのことです。
すごい人混みですが、確かに圧巻です。
ヤマザクラの美しさは、やはり周辺木々とのコントラストでしょう・・・
頌 桜
花は春を呼び 人は花に酔ふ 花の徳であらう 類なき材質の故に 日本の文字と文化を伝える母体となった版木に身を刊ってきたのも桜である 器財として鼓の胴があり 妙なる韻きに人の心を浄める
桜を ただ春の粧ひとのみ観て この も一つの桜の功徳が世に知られておらぬのを憾みとし 久しきに亘って我が民族の享けた恵みに 酬ひたいものと
ここにささやかな碑を建てる
昭和四十年四月 笹部新太郎
“人々は桜の美しさに酔うが、桜が身を削って世に貢献していることを知らずにいる。木目が細かく堅い材質であるため、金属活字以前の印刷は多く桜を版木に用いてきたし、鼓の胴として古来人の心を和ませてきた。人知れず日本文化を支えてきた桜を思い、この碑を建てるのである”(「桜つれづれ」より)
ササベザクラ